令和5年6月6日に大口町議会で行われた定例会では、運転免許自主返納者への証明書交付手数料の助成など、地域住民の生活に密着した重要な議題が扱われた。
議員の江幡満世志氏は、運転免許証の返納を促進するために、運転経歴証明書交付手数料1,100円の補助を求めた。現在大口町では、コミュニティバスの回数券を配布する制度があるものの、運転経歴証明書の実費を還元することも不公平を解消する手段として有効であると指摘した。これに対し、町長の鈴木雅博氏は、財政的な観点から、全員への配布で公平性が保たれる旨を認めつつ、検討の余地はあると述べた。
続けて、佐名かよ子議員が地域活動のデジタル化を推進する動きについて言及し、余野区や中小口区でのLINE活用事例を挙げた。これに対し、地域協働部長の近藤昌利氏からは、自治体DXを通じて情報共有の効率化を図る意義が強調され、デジタル化による地域の活性化が期待されると答えた。
また、渋滞が発生している下小口五丁目交差点の交通対策についても質疑が行われた。建設部長の山本重徳氏は、国道と県道が交差するこの地点での渋滞について、愛知県と国との協議による対策案が進行していることを説明し、右折帯の設置を含む検討が行われる見込みであると答えた。
本会議では、住民生活の質を向上させる政策と具体的な交通対策など、今後の実施に向けた期待が寄せられている。