春日井市議会の令和4年第2回定例会が開催され、伊藤太市長が市政の方針を詳述した。市長は、特に新型コロナウイルスの影響を踏まえ、市民の安全と安心を第一に考えた施策を実行していると強調した。特に、令和4年度の市政方針での「優しさ」の理念をテーマに、行政サービスの向上が目指されている。
長谷川達也議員は、まず市政運営の基本的な考え方を尋ね、「優しさ」を強調した市長の姿勢に高評価を示した。市長は16年間の市政運営において、市役所を「市民のためのサービス会社」とし、心豊かな暮らしの実現を目指してきたと述懐。コロナ禍における困難な時期においても、市民との対話を重視し、柔軟で革新的な発想を持って課題に取り組む方針であるとした。
次に、総合計画の見直しに関して議論が交わされた。この計画は、地域のニーズの変化に応じた市の施策の方向性を示すもので、伊藤市長は前回の計画からの進展を報告した。デジタル化の推進についても語られ、窓口サービスにおけるキャッシュレス化の具体策が示された。市民課や市民病院でのスマートフォンアプリ導入の意義も強調された。
議員からは浸水対策についての要望があり、浸水の危険性が高まっている中での実効的な施策が求められた。市長は、地域の安全・安心を守るために、国や県との連携を強化し、新たな観測機器の設置や浸水対策の計画見直しなどを検討することを約束した。
さらに、交通安全や子どもの遊び場整備についても言及され、各施策に対する具体的な対応が求められた。
また、教育環境の充実を目指しAI型学習教材導入の計画が発表され、教育の現場でのICT活用についての期待が寄せられた。
この議会では、区や町内会への支援、地域の活性化にも触れ、多様な支援策を通じて市民の声に応える姿勢が強調された。伊藤市長は、任期も残り少ない中で、市民の生活を支える施策を着実に推進していく意向を示した。今後の進展に期待がかかる。