令和6年6月の美波町議会定例会が開催され、多くの議案が審議された。特に目を引いたのは、「美波町職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例」の制定である。この条例の改正により、自然災害発生時に職員が被災地に派遣される際の手当が支給されるようになる。新たに設けられる「災害応急作業等手当」は、1日につき1,080円が支給されることが示され、この改正に対して賛成意見が多く寄せられた。
報告第7号では、令和5年度の美波町一般会計繰越明許費繰越計算書に関する説明が行われ、翌年度に繰越す経費の合計は8億9841万9000円に上る。この中には、地方創生拠点交付金事業や防水工事関連の経費の繰越も含まれており、総務課長の岸本博志氏は「繰越した事業については早期の完了を目指す」と強調した。
さらに、日程第43号での「美波町子どもはぐくみ医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例」も可決された。この改正により、助成対象を18歳までの子どもに拡大することが決まり、その他の関連条例も同様に改正された。
美波町議会では、次々と任命議案が採決され、農業委員会の委員に関する議案が多数可決された。その中で、農業界の信頼を背景にした推薦が行われ、議員全員が賛成する回答を見せた。最後に、新教育長の任命に関しても議論が行われ、賛否が分かれたものの、最終的には賛成多数により再任が決定された。
全体的に見て、美波町議会は住民生活向上を目指し、条例改正や人事案を積極的に進めていることが示された。今後も町の行政運営が円滑に行われることが期待される。