令和4年第1回江津市議会定例会が3月1日に開会し、所信表明演説で新型コロナウイルスワクチン接種の進捗状況が報告された。
市長の山下修氏は、江津市では9割を超える人が1、2回目のワクチンを接種していると述べた。3回目の接種も進めており、医療従事者から一般市民へと順次接種を行っている。小学校5年生からのワクチン接種も、近く開始予定とした。
また、感染症状況について山下市長は、江津市では179人の感染者が確認され、これに伴い市役所を臨時休業し対策を実施したと強調した。今後も感染症対策に取り組む姿勢を示し、市民への協力を呼び掛けた。感染が落ち着いてきた中で市民の協力に感謝の意を表した。
次に、子育て支援施策についても触れた。山下市長は、地域社会での子育て支援の必要性を指摘し、妊娠期から子育てまでの課題に対処するための政策を展開していることを示した。具体的な取り組みとして、子育てサポートセンターや地域の子育てサロンが情報交換をするなど、地域全体での連携が進められている。
また、江津市では小学生の医療費助成を開始し、来年度には中学生までの助成拡大を目指す意向を示した。これは経済的負担の軽減につながると期待されている。
そのほか、地域の観光施策に関して、有福温泉の再生についても言及があった。市長は、観光業の活性化に向けて取り組んでいるが、まだ課題が多いことを認識していると語った。
議会では、議案の審議や承認も行われた。特に令和4年度一般会計予算の確定に向けた説明がなされ、総額154億円余りとされた。新型コロナウイルス感染症への対応や人口減少対策に重きを置いた予算編成が評価された。
江津市では、消防団員の処遇改善についても議論がなされた。消防団員の報酬を見直し、技術報酬の削除が懸念される一方、全体的には処遇改善として位置づけた。市長は消防団への支援を今後も継続する意向を示した。
会期は18日間とし、定例会は3月18日まで続く。この間に議案の審議が進められ、江津市の課題解決に向けた具体的な方針が決まっていく見込みである。