令和元年第4回江津市議会定例会が、12月12日に開会し、通常の議事に加え、各議員がさまざまなテーマについて一般質問を行った。
特に注目を集めたのが、日本共産党江津市議団の森川佳英議員による高齢者バス無料乗車券の発行についての提案である。森川議員は、安来市における通称イエローバスの具体例を挙げ、江津市内の公共交通の充実を訴えた。彼は、"市中心部に公共施設がありながら、周辺市民にとって生活交通が困難な現状がある"と指摘し、バスの利用状況を明らかにした。商工観光課長の三木和彦氏は、過去三年間の石見交通の利用者数を示し、また、生活バスの運行委託料についても言及した。
森川議員は公共交通の充実を求める中で、市民の声を定期的にバス会社へ伝える重要性を語り、"公共交通の利点を広めることが、その利用促進につながる"と主張した。さらに、地域の生活交通の充実を図る施策を通じて、江津市が持つ多くの課題解決への道を探っている実情も触れた。
次に検討されたのは、災害時の避難所等の安全性や設備の整備に関するものであり、議員たちは地域防災意識を育むためのアイデアや改善策を提案。市側からは、新庁舎や地域コミュニティ交流センターの防災機能についても説明がなされ、早急な見直しが必要であるとの意見が寄せられた。
また、教員の働き方改革についての議案も提起され、教育委員会からは現在の教育現場における教員の多忙さを背景にした具体策が報告され、議員からはより働きやすい環境作りの必要性が訴えられた。
さらに、議会ではイルティッシュ号に関する歴史や、昭和の出来事の意義についても議論され、特に、和木町の住民が行った人道的な行動が評価された上、ロシア祭り等のイベントが地域活性化に寄与していると確認された。
最後に、江津市が今後直面するであろう様々な課題について、議員それぞれが意見を交わし、未来に向けた施策の必要性が強調された。市側は、これらの意見を踏まえ、より具体的な行動計画を策定し、江津市民が安心して生活できる環境を整えていく必要があるとの認識を示した。