令和4年6月21日、江津市議会で開催された定例会では、一般質問として多くの重要な課題が取り上げられた。中でも、山根兼三郎議員が指摘した江津市文化財の活用は特に注目を集めている。
まず、山根議員は江津本町の土床坂が江津市指定文化財に指定された経緯を説明し、地域と行政の連携を強調した。
「土床坂の整備は地域の魅力を発信する重要な手段です。私たちはこの歴史を次世代に伝える責任があります」と述べた。この発言に対し、社会教育課は「市民の理解と協力が不可欠です」と応じ、地域と行政の連携の大切さを訴えた。
次に、議会では江津市水ふれあい公園「水の国」の休館問題についても議論が交わされた。約4年間の休館が続く中、展示物が適切に管理されているか懸念する声が上がり、「今後の活用方法を考える必要がある」と厳しい意見が寄せられた。
また、学校給食無償化についても重要なテーマの一つであった。森川佳英議員は「物価高騰の影響が子どもたちに及ぶ中、子育て支援策として給食無償化を進めるべきだ」と強調した。これに対して、学校教育課長は、給食費が義務教育の無償化とは異なるとしつつも、「地方公共団体の判断により、高騰する食材費の支援策が可能である」と述べ、状況を注視していることを明かした。
加えて、農林水産課は水田活用直接支払交付金の現状を報告し、「地域振興作物や食料自給率の向上が期待されている」と強調した。国の制度見直しの影響に関し、農業従事者への影響を懸念する声も多く、課長は「国に現場の声を届けることが重要」と答えた。
この日の議論からは、江津市の地域資源や文化財、農業支援に関する熱意が感じられた。市民との協力を深めながら、江津市の未来に向けた取り組みを進める重要性が再確認された。