令和6年第1回杉戸町議会定例会が2月20日に開催され、多くの議員が一般質問を行った。
特に注目されたのは不登校対策に関する質問であった。久松祐樹議員が「令和5年度12月末時点で町内の小中学校における不登校の人数は、小学生で29名、中学生で74名です」と述べ、いじめによる不登校の実態について尋ねた。学校教育課長の渡邉浩司氏は、「現在、不登校の原因としていじめがある子どもはおりませんが、友人関係の要因が内在している可能性があります」と説明した。
次に、議員は適応指導教室やほっとルームの開設、支援体制の強化についても質問し、渡邉氏は「令和6年度からは、新たに杉戸小学校及び杉戸中学校にもほっとルームを設置する予定」と述べた。議員は今後の支援策の具体化を求める旨を強調した。
また、空き家対策についても重要な議題となった。業務には膨大な課題が残るなかで、危機管理課の髙橋功一氏は「空き家の状況を把握するため、行政区長に協力を依頼して調査を実施している」と説明し、その重要性を訴えた。議員は特に「所有者不明の空き家が増えると、地域の安全が脅かされる」と危機感を示した。
さらに、交通安全対策についても議論が交わされた。濵田章一議員が「交差点の接触事故が多発している」との現状を報告し、拡幅や安全対策の必要性を訴えた。都道の改良を実施する必要があるとの認識を示し、環境センターの改修工事時期と合わせた対応を求めた。
また、防災対策の強化にも関心が寄せられた。江口栄子議員が「杉戸町における水道管の耐震適合率は36.6%で、これは全国平均よりも低い。早急に改善策を考えるべき」と発言し、対応を求めた。これに対し、上下水道課の篠原衛課長は、更新計画を策定し、長期的な対応を図る旨を強調した。
議会では、現状の課題を反映した活発な質疑が行われ、住民の安全や生活の質を向上させるための具体的な施策が次々と提案される場面が見られた。議会は今後も、地域の声を反映し、具体的な対策を講じていく方針である。