令和元年9月4日、杉戸町議会の定例会が開かれ、議員による一般質問が行われた。
質問内容の一つに、旧杉戸小学校跡地の活用に関する検討があった。議員は、まちづくり懇談会で出された意見を基に現地の所有者の意向確認が行われていないことを指摘した。教育委員会は、所有者の意向確認は、調査の後に行う必要があるとの見解を示した。加えて、杉戸町には歴史的建物が点在し、それに関しての悉皆調査が行われたことがないため、判断材料が不足していることを強調した。
さらに、町の指定文化財になるには、他の文化財よりも優先すべき対象であるかどうかという客観性が求められるため、古民家の保護が進まない現状があるという。議員は、古民家を守るための調査と組織立ち上げが急務であり、その重要性を訴えた。町長も、文化財指定にかかる経費などの課題を認識しており、地域の資源を最大限活用する姿勢を示した。
次に、猫に関する苦情とその対策についての質問も行われた。環境課長は、相談件数が年々増えていることを明らかにし、野良猫に対する餌やりの行為者への注意喚起や室内飼いの推奨を行っていると述べた。しかし、猫の問題は地域住民の協力が不可欠であるため、ボランティアや住民団体との連携が重要と訴えた。さらに県が実施する不妊去勢手術の助成制度についても言及し、地域住民の協力があれば、猫問題の解決につながる可能性があると述べた。
ウオーキング環境の整備についても言及された。既存のウオーキングマップには3つのコースが設定されているが、新たなコース作成への期待が寄せられた。課長は、住民のニーズを調査し、必要に応じて新コースを設定していく意向を示した。さらに、公共施設や休憩所の設置についても、近隣住民が安心してウオーキングを楽しめる環境づくりの重要性を強調した。
最後に、地域の公園数や維持管理状況が報告され、町全体の公園面積が基準値を下回っていることが明らかにされた。これに対し、予算の制約を考慮しつつも、町民の声を反映した公園整備の必要性が訴えられた。