令和元年6月の杉戸町議会では、町政に対する一般質問が行われ、特に小児慢性疾病児童への支援や図書館の運営方針、人口減少問題が議題に上がった。
最初に原田壽々子議員が小児慢性疾病児童への日常生活用具の給付について質問した。議員は、現在の杉戸町の支援状況や近隣市町との比較を挙げ、支援制度がない現状を訴えた。これに対し、小松晋子福祉課長は、杉戸町には独自の助成はないが、障害者手帳を持つ児童に対しては法律に基づくサービスを実施していると説明した。更に、近隣の市町の助成制度を調査し、今後の助成制度の導入について検討する意向を示した。
続いて、図書館の運営方針に関する質疑も行われた。仁部前崇議員が図書館の役割や今後の運営について質問。島村薫社会教育課長は、図書館は知識の拠点であり、地域住民にとって重要な役割を果たすとの認識を示した。さらに、杉戸町独自の電子書籍制度の導入についても言及し、地域のニーズに応じた形で図書館を充実させていく姿勢を固めた。
また、坪田光治議員は人口減少問題についても触れ、杉戸町の現状と企業の進出に伴う雇用創出に関する進捗状況を確認した。特に、杉戸屏風深輪産業団地の企業数と雇用状況について質問があり、横井啓至政策財政課長は、雇用者数は目標に対して依然として不足していると答えた。今後は長期的な視点から、地域の持続可能な発展を目指す必要があると強調した。
さらに、待機児童やアイディア豊かな移住促進施策の必要性についての意見も出され、具体的な施策が急務であるとの認識が示された。特に、人口減少が進む中で地域の魅力を高めるため、住民の声を反映した支援策が求められている。
これらの議論を通じて、杉戸町は住民の価値向上と地域活性化に向けた積極的な取り組みが必要であるとの結論に達した。今後の施策で、実効性のある支援策が打ち出されることが期待されている。