令和3年第3回杉戸町議会定例会が開催され、数々の重要なテーマが議論された。特に高齢者の移動手段の拡大策が焦点となり、平川忠良議員はタクシー補助制度の導入を強く提案した。これに対し、住民協働課の川口真也課長は、タクシー補助の導入について「現時点では考えていないが、今後も巡回バスの利用者の声を参考にする。」と述べた。議員はタクシー補助が重要であると再三主張し、地域特性に基づく公共交通網の確立を訴えた。
続いて、ポイ捨て防止条例への提案もなされ、平川議員は「町独自の条例制定が必要」と発言したに対して、環境課の小野寺満課長は、埼玉県の条例に基づく周知と啓発活動の重要性を強調した。しかし、平川議員は更なる地域美化のための新法案の必要性を再確認し、行政への積極的なアプローチを期待すると共に、住民の意識を高める必要があると指摘した。
若者の地方定着促進についても議論が行われ、「奨学金返済支援制度」の提案がなされた。政策財政課の横井啓至課長は、地域での定住促進に向けて各種取り組みが進められているとしながらも、担保や財源について慎重に考える必要があるとの認識を示した。議論の中では、例えば熊谷市の取り組みを参考に月3万円の支援案が挙がる中、奨学金返済支援の拡充が求められた。
さらに、ひとり親世帯へのサポート内容も重要視され、育成支援に関する取り組みが取り上げられた。時代の変化に伴い、結婚・離婚に関する制度も見直されるべきであるとの議論が交わされた。
最後に、消防団の移転問題や感震ブレーカーの普及についても質問が寄せられ、危機管理体制の向上や防災への取り組みが一層求められることとなった。特に、感震ブレーカーの必要性と市民への周知が強調され、職員の公共意識向上と地域住民との協力がのぞまれる場面が多く見られた。