令和4年度の杉戸町議会定例会が開催された。様々な議案が審議され、特に予算案に関する意見が活発に交わされた。
議案第24号では、令和4年度一般会計予算が討論され、総額は133億5,400万円と見込まれている。予算は前年度比0.4%増加で、新型コロナウイルス感染症への対応を中心に、子育て支援の充実や商業振興策が盛り込まれた。反対討論では、議員のいくつかが不十分な新型コロナ対策や待機児童問題について指摘した。
特に、議席の石川敏子議員は、「新型コロナウイルス対策が不十分」と強調した。感染者の増加に対する予算が不足しているとの指摘もあり、保育園の待機児童も問題視された。
一方、賛成討論の中では、農業支援や健康づくりのための予算が評価され、住民の健康を守るためにはこれが必要だとされている。これに対し、大橋芳久副議長は「農業の振興を図ることが町全体の活気を生み出す」と述べ、賛成立場からの意見を述べた。
議案第27号の国民健康保険特別会計予算については、被保険者の負担が大きいとの意見が多かった。上田聡議員は、過重な国保税が地域住民の生活を圧迫していると訴えた。反対討論の中で、被保険者の生活状況と重なり、早急な改善が求められるとした。
また、議案第28号においては、高齢者福祉が充実している一方で、介護保険料の負担が増加する懸念が示された。議員たちからは、制度の持続可能性も問題視され、より広範な支援が必要との声が上がった。
全体的に、今年の予算案は杉戸町が直面する課題に対して多面的なアプローチを試みているものの、依然として地域のニーズに応じた改善が必要とされている。議長の挨拶では、「議会の意思を継承し、引き続き町民の期待に応えていく決意」を表明したことからも、今後の展開が注目される。