令和5年第3回宮代町議会定例会は、重要な採決が続いた。特に議案第43号の令和5年度宮代町一般会計補正予算は、その内容に関する質疑が多くの議員から行われた。
議案において、丸藤栄一議員はコロナウイルスワクチン接種事業に関する補助金の返還に関して質問を行った。健康介護課長の井上正己氏は、令和3年度及び令和4年度の返還金がそれぞれ1億1,532万8,000円及び7万4,000円であると答えた。その理由として、過年度分の事業費確定に伴う国への返還を挙げた。
さらに、教育推進課長の田中啓之氏は、小中学校における危険箇所の緊急点検の必要性を説明し、財政力強化に向けた施策の重要さを強調した。議員からは緊急点検を行った経緯や今後の施策に関して、さらに詳細な説明が求められる場面があった。
また、「健康保険証」の廃止撤回に関する意見書では、丸藤議員が政府の方針を批判し、国民の意見が7割以上が撤回を求めていることを強調した。一方で賛成討論が行われ、現行の方法での診療に関する負担軽減を求める声も上がったが、結果としてこの意見書は否決された。
請願第1号についても、杉戸町との合併に関するアンケート実施の請願は不採択となり、今後の地方自治体間の関係性を考慮した慎重な判断が求められた。反対の立場から、合併を望む理由や過去の経験談が語られ、再度の調査を求める声もあったが、最終的には実施されなかった。
これら一連の議論は、自治体の財政運営や住民サービスの向上、また地方自治体の今後の在り方に影響を与える重要なものとなった。議会は、今後も厳しい財政や社会問題の中で、住民の声を反映し続ける責任がある。