令和2年第5回宮代町議会臨時会が10月28日に開催され、議案第66号「第5次宮代町総合計画」が審議された。今回の会議では、町民の声をふまえた計画案が提案され、発言者からその重要性が強調される一方、実行計画の具体性不足が懸念されるなど、意見が交わされた。
会議は田島正徳議長の挨拶で開かれ、町長・新井康之氏から「町の未来像」を実現するための総合計画が審議にかけられた。新井町長は、町民との対話を重ねた結果、今回の計画がまとめられたことを明かし、再度町民に集まってもらう姿勢を示した。
各議員の発言の中で「第5次総合計画は実行計画へと繋がるものであり、具体的な施策が必要だ」との意見が目立った。「福祉の増進」を強調する一方、コロナ禍の影響で町民の実情や経済状況が厳しいため、更なる具体策が求められなければならない。特に、丸藤栄一議員は「うやむやな議論では不十分だ」と断言し、緊急性を強調した。社会情勢に応じた柔軟な対応が求められ、これに対する具体的な方策やタイムラインがなくては、町民からの信頼が得られないと述べた。
また、金子正志議員は「過去の計画と今回の計画が無視できない関係にある」とし、「人口減少やインフラ整備に関するリスクを考慮すべきだ」と指摘。計画自体の透明性と計画策定にあたる財政面でも町民の厳しい視線が必要であることを訴えた。一方で賛成意見もあり、浅倉孝郎議員は「10年後を見越した目標が必要」と評価し、今後の実行計画の成否が鍵になるとした。
午前から午後にかけて公開された議会において、地域の実情が十分に反映されているのかという懸念が相次いだ。新井町長は今後、答申を受けての進め方を示唆し、さらなる協議が必要であることを強調した。討論の結果、議案は原案通り可決され、宮代町の未来に向けたスタートが切られることとなった。