令和3年第3回宮代町議会定例会が6月9日に開催され、複数の議案が審議され、いずれも原案通り可決された。
議案の1つである宮代町国民健康保険条例の一部改正に関して、山下 秋夫議員が「中華人民共和国名が記載されるのは初めてか。その後の国名報告についてどうなるのか」と質問したのに対し、住民課長の高橋 暁尋氏は、代表的な国名を挙げたことが国の指示に基づくものであると述べ、報告内容には限りがあると強調した。
さらに、宮代町水道事業及び下水道事業の設置等に関する条例の改正についても審議が行われ、丸藤 栄一議員は排水人口の見積もり方法を質問。まちづくり建設課長の石塚 孝信氏は、地域ごとの人口を基にした算定方法について説明し、今後の計画にも言及した。排水人口の見直しの背景には、長期的な更生計画に基づく見直しが影響していると説明した。
また、令和3年度一般会計補正予算(第2号)に関しても意見が交わされ、塚村 香織議員がマイナンバーカードの交付に関し、そのメリットや導入システムについて質問。住民課長の高橋氏は、業務効率化や住民サービス向上を目的にシステム導入を進めていると回答した。この新システムの導入により、行政の業務が効率的に行えることが期待されている。
他にも、宮代町手数料条例の改正や、春日部市における児童相談所設置を求める意見書についても承認され、町では住民生活への影響を考慮した施策が進められた。特に、児童相談所設置に関する意見書は、コロナ禍における児童や家庭的暴力への配慮が求められており、その必要性が各議員から提起されていた。
最終的には、町長の新井 康之氏が閉会の挨拶を行い、「町民との対話」を公約に掲げ、これからの施策についても触れながら、議会での協力を求めた。このように、議会全体にわたる活発な議論の結果として、町全体の福祉向上を目指した決議が下されたことが示された。今後の施策に対し、町民の理解と協力を促す重要な会議であったと評価できる。