令和6年6月三郷市議会定例会が開催され、さまざまな議題が議論された。
中でも、ひきこもり支援に関する審議が目を引いた。柳瀬勝彦議員が取り上げたこの問題は、近年の社会問題の一つとなっている。彼は、ひきこもり状態にある市民への実態調査を求め、実態を把握することの重要性を強調した。横田隆宏福祉部長は、内閣府の調査結果を引用し、全国的なひきこもりの当事者数として約146万人いることを示した。このような状況に対して、柳瀬議員は「行政が把握しきれていない場合、適切な支援が展開できない」と述べ、調査の必要性を訴えた。
次に、いじめ対策が取り上げられた。工藤智加子議員は、以前発生したいじめの重大事態に関する調査報告を受け、市長の見解や今後の取り組みについて質問した。教育長の大塚正樹氏は、「いじめは重大な人権侵害であり、決して許されない行為である」として、教育委員会と緊密に連携した取り組みの必要性を強調した。特に、学校や家庭間のコミュニケーションを円滑にし、いじめの早期発見と適切な対応が重要であるとし、今後も取り組みを強化すると回答した。
また、柳瀬議員は障がい者支援の必要性も訴え、特に高齢化が進む中でのサポート体制の強化を求めた。横田部長は、障がい者に伴走型の支援を展開する必要性に言及し、地域との連携を図ることが重要であると述べた。
さらに、なぜ地域の活性化の議論の中で交通社会の基盤ともなる公共交通の重要性が取り上げられなかったのかに関心が寄せられ、公共交通の再整備に関する議論も続けられた。