令和元年9月、三郷市議会定例会が開催され、議員による市政に対する一般質問や議員派遣の件について議論された。本会議では、特に「日本一の読書のまち」を推進する事業について注目が集まった。
柴田吾一議員は「日本一の読書のまち」推進事業に関して、まず、6月に行われたギネス世界記録達成について言及した。このイベントでは、1時間で539人によるブックエクスチェンジが達成され、三郷市の読書振興が全国的に認知された。柴田議員は、今後この成功を契機にさらなるPR活動を強化する必要があると強調した。
また、柴田議員は、読書通帳の導入やふるさと納税の使途に「読書のまち推進事業」を追加することを提案した。読書通帳は、過去に本を借りた記録を可視化し、読書活動を促進するもので、他市でも導入例がある。さらに、ふるさと納税の活用についても、行政として柔軟に対応し、地域全体で取り組むことが重要だと述べた。
これに対し、益子敏幸生涯学習部長は、「日本一の読書のまち」を推進するため、さまざまな団体と連携し、読書環境を整備していると回答した。今年度は、市内の自動車販売店と連携し、ふれあい文庫を設置するなど、市民が読書を楽しむ場を提供する取り組みを進めている。また、ギネス記録達成が新聞に取り上げられたことが、多くの市民に影響を与えたと述べた。
次に、教育問題に関して、柴田議員は教職員の働き方改革について言及した。教職員の過重労働が問題視される中、スクールサポートスタッフの導入が解決策として有効であると考え、導入の進展を求めた。肥沼武史学校教育部長は、業務改善に努めているが、さらなる調査研究が必要であると述べた。
最後に、三郷市の避難行動要支援者支援制度についての質問も行われ、福祉部長は、制度の周知と適切な支援体制の構築が重要だと回答した。市民への情報提供を強化し、支援を必要とする方々へのサポートを図る方針を示した。
このように本会議では、市政や教育に関する具体的な提議が行われ、多様な視点から見た課題解決への意欲が示された。議員たちからは本市の魅力向上を目指すさまざまな意見が出され、今後の動向に注目が集まる。