令和3年9月三郷市議会定例会において、各議員による市政に関する一般質問が行われた。
議題には、マンションの老朽化対策や、市が取り組むマンション施策、さらには高齢者や障がい者への生活支援など、幅広いテーマが並んでいた。
最初に、柳瀬勝彦議員はマンションの老朽化対策について尋ねた。彼は、新型コロナウイルス感染症の影響で、多くの困難を抱える市民や医療従事者に感謝の意を表しつつ、老朽マンションに関する法律改正についても言及した。特に、築40年を超えるマンション数が急増している中、適切な管理と再生策の必要性が浮き彫りになっており、地方自治体の関与が求められると強調した。
続いて、工藤智加子議員は高齢者・障がい者への生活支援について質問した。特に、生活支援の制度的な不足や、地域での協力体制を強化する必要性を述べ、日常的な困り事に対する支援策を求めた。
また、医療的ケア児問題についても言及された。医療的ケア児支援法が施行されるにあたり、市がどのように具体的な支援を進めるのか、さらなる問いかけがなされた。市長は、法の趣旨を踏まえ、関連機関との連携を進めながら、医療的ケア児を支援するための体制を整える重要性を強調した。
さらに、男女共同参画問題においては、デリケートな問題である家庭内暴力についても議論が及んだ。多数の相談が寄せられる中、被害者に対して、より実効的な支援が求められていることが示された。特に、夜間における相談体制の整備や、避難所での女性専用スペースの確保など、具体的な対策が求められた。
福祉部門からは、介護保険制度の改革に伴い、負担軽減策の必要性が語られ、利用者が安心してサービスを利用できる環境を整えるための努力が示された。さらに、防災に関する質疑もあり、防災無線の周知や、ヒアリングループの設置に関する要望も伝えられた。
今回の議論では、市民生活の各側面においての課題や、支援の強化に向けた具体的な取り組みが語られ、今後の施策に向けた議論が進む重要な機会となった。特に、医療的ケア児や高齢者・障がい者に対する切実なニーズが改めて浮き彫りになり、今後の施策の方向性に影響を与えるものと期待される。