令和2年9月三郷市議会定例会が開かれ、市政に対する一般質問で新型コロナウイルスへの対応が徹底的に議論された。
特に、渡邉雅人議員は医療・介護従事者への支援が求められていると強調した。彼は新型コロナウイルス感染症が与える影響に言及し、医療従事者専用の相談窓口の設置を提案した。また、介護施設でのクラスター発生に備えた互助ネットワークの必要性にも言及し、登録を促進すべきと述べた。これに対し、福祉部長の妹尾安浩氏は医療・介護従事者への差別問題について認識を示し、先進自治体の取り組みを参考に方策を研究すると答えた。
さらに、渡邉議員は市役所の業務ICT化についても質問し、オンライン会議の導入状況などを問うた。議会内でのリアルタイムな合意形成を促進するために、オンライン会議アプリの活用が急務とされている。島村徹企画総務部長は、オンライン会議の導入に向けた検討が進められていることを説明した。
新型コロナウイルスに関する情報発信の分野でも、市の対応が求められる中、渡邉議員はピクトグラムの活用によって情報の視覚化を提案した。これは特に、複雑な情報を整理し市民にわかりやすく伝えるために重要であるとされる。スポーツ健康部長の森里美氏は、ウェブサイトの改善に取り組む意向を述べた。
その後、議案第78号から議案第81号に関する質疑や討論が行われ、特に新型コロナウイルスの影響下での地方財政の安定を求める意見書と、核兵器禁止条約への参加を求める意見書について議論が続いた。議案第78号は全員賛成で可決されたが、議案第80号と第81号は少数賛成で否決された。
この定例会では、実施された施策に対する議員達の意見が市政にどのように影響するか、そして市民生活に必要な支援策が議論されたことが重要なポイントである。市長の木津雅晟氏は、市政運営に対する感謝を述べつつ、今後も市民のための施策を推進していく意向を明らかにした。