令和5年9月22日に行われた三郷市議会定例会では、市政に対する一般質問が行われ、特にデジタルトランスフォーメーション(DX)と学校施設の水害対策についての議論が際立った。
渡邉雅人議員は、DXの推進に関する質問を行い、デジタルツインの活用を提案した。デジタルツインとは、現実のデータを用いて仮想空間を作り出し、政策課題に対するシミュレーションや分析が可能になる技術だと説明した。国の「PLATEAU」プロジェクトに参加することで、3D都市モデルを整備し、防災やまちづくりへの応用を期待すると述べた。
市の企画政策部長、日暮義一氏は、この提案に対し、国が進める都市デジタルツインの社会実装について、既存のデータを利用することで導入コストを抑えることができるとしました。また、仮名加工情報を活用してデータサイエンスに取り組むことの重要性についても触れ、職員の研修を通じデータの理解を深めることが必要だと強調ました。
また、学校施設の水害対策についても重要な議題として浮上した。近年の水害の影響を受け、本市でも学校が指定避難所とされていることから、その機能維持が求められている。市ではハード面の整備に限らず、避難訓練や情報の周知を行い、危機管理の意識を高めていると松本義博危機管理監が確認した。
更に、渡邉議員は学校施設内への浸水対策や受変電設備の浸水防止策が進んでいるかを問う場面もあり、応対する部長たちは具体的な対策状況を報告しつつ、今後の構想を示した。
最後に、議案第74号の討論・採決が行われ、工事請負変更契約は満場一致で可決された。この議会では、様々な視点からの質問が交わされ、市の今後の施策に対して市民の声がどのように反映されるかが注目されている。