令和元年9月19日、深谷市議会は定例会を開き、市政一般に関する質問が行われた。議員からは渋沢栄一翁の顕彰事業や、川本中学校における武道場の設置、また秩父鉄道明戸駅の整備について様々な意見が交わされた。
最初に、渋沢栄一翁についての質問が持ち上がった。渋沢栄一記念館や旧渋沢邸「中の家」での芝居や展示の活用方法について、関係者は観光業界の協力を図る必要性を強調している。特に、観光客の増加が見込まれる中、文化財の価値を最大限に利用するための方針が求められている。記念館の訪問者は急増しており、今後の更なる周知とバスの連携強化が重要とされている。
次に、川本中学校における武道場設置の計画が提案された。現在の体育館内に設置された仮設の道場は狭く、負担が多い。これを受け、部長は設計段階で安全面を優先しつつ、柔道教育を充実させる方向性を示した。また、市立学校の武道場設置は川本中学校が唯一であるとのことで、早期の整備が望まれる。
秩父鉄道明戸駅の整備に関しての質問も浮上した。駅にトイレが設置されていないという長年の課題が浮き彫りになり、利用者からの不満が寄せられる中、部長はトイレ設置に向けた努力を続けると答えた。しかし、駅の構造上、ホームに屋根を設置することが難しいため、注意が必要である。
また、駅周辺の整備も求められており、地域の交通安全を守るためにも、特に観光シーズンに向けた改善策が議論された。今後の課題として、公共交通機関の利用を促進し、地元住民の生活と観光客の利便性を両立させる方策が模索される。
議会では、個々の施設利用の充実と地域の期待に応えるために、行政が今後も積極的に関与していく方針を示した。市民、地域の声に耳を傾け、公共施設をいかに活用していくかが、今後の課題になる。特に、観光資源としての深谷市の魅力を高めるために、渋沢栄一翁に関連する資源の整備や活用が必要だとされ、各議員からも要望が上がった。