令和3年6月18日、深谷市議会は第2回定例会を開き、様々な市政一般に対する質問が行われた。
その中で、14番の中矢寿子議員は地域公共交通に関する重要性を強調した。特に、深谷市におけるコミュニティバス「くるリン」の再編について質問し、「現在の運行方式やサービス水準の見直しが必要」と述べた。この点について、田嶋英生都市整備部長は「深谷市では、公共交通網形成計画を策定しており、現在の運行に関する課題を整理中」と応じた。さらに、デマンドバスの運行エリア見直しや、タクシーとの連携を図ることなど効果的対策をいくつか示した。
次に、障害者用駐車場に関する質問へ移った。中矢議員は「車椅子マークの表示だけでなく、他のマークでも幅広く対応してほしい」と要望、原常博福祉健康部長は、法律に基づく表示で「全ての障害者が対象になる」と説明した。しかし、中矢議員は「思いやりスペースとしての考え方を広めてほしい」と提案し、この多様なアプローチに賛同を得た。
また、富田勝議員からは花園インターチェンジ拠点整備プロジェクトについての質問があり、具体的な進捗状況についての報告が行われた。吉田秀夫産業拠点整備特命監は、新たなアウトレットモールの開業予定や周辺インフラ整備に関する進捗を伝え、地域経済の活性化に寄与することを強調した。特に、来年度から開始予定の工事が無事進むことが期待されている。
最後には、永田勝彦議員が農地の適正管理に関し、長年の放置問題を提起した。特に、秩父鉄道が所有する遊休農地の管理について、その権利者の責任を問いただした。吉田農業委員会事務局長は、この問題に対して現在の取り組み状況を説明しつつ、継続的な指導を行う意向を示した。
会議録からは、民間との協力による公共交通の改善提案、社会的弱者への配慮を焦点とした議論が展開され、また地域プロジェクト進捗報告などが市民の期待を高めている様子がうかがえた。今後の議会においても、これらの重要な課題に対する議論が継続されていくことが期待されている。