令和3年9月28日、河内長野市議会は第3回定例会の5日目を迎えた。この日は、重要な議案がいくつか審議された。
特に注目されたのは、令和3年度河内長野市一般会計補正予算だ。この補正予算に関する修正案が提案されたが、否決された。
修正案の提案者である原歴史議員は、新型コロナウイルス感染症の影響から市民の不安を解消するため、PCR検査センターの設立が必要であると訴えた。原氏は、1,800万円を計上し、財政調整基金を取り崩すことを提案し、早急な検査体制の強化が求められていると具体的な数字を示しながら強調した。
一方、何名かの議員は修正案に反対の立場を表明した。桂聖議員は、全国的に新規感染者数が減少しており、ワクチン接種も進んでいる中で、PCR検査センターの設置は必要性を欠くと意見した。また、奥村亮議員も、既存の民間検査体制が充実しているため、本市単独での設置は無用であるとの見解を示した。
しかし、原歴史議員は、新型コロナウイルスの変異株やブレークスルー感染のリスクに言及し、早期発見と二次感染防止のためには、新たな検査機会の提供が不可欠であるとの主張を貫いた。
最終的に、議案第45号の原案は可決され、補正予算の段階での感染症対策が一定程度評価されたことがうかがえる中、決議案第5号も可決された。この決議案では、コロナ禍での厳しい財政状況を踏まえ、地方税財源の充実を求める内容であった。
市長の島田智明氏は会議の終了後、議会の審議に感謝の意を表し、今後の市政運営について市民目線を重視していくと力強く述べた。新型コロナウイルスワクチン接種も進み、地域医療への期待が高まる中、市政へのさらなる理解と協力が求められる。