令和3年第5回豊見城市議会定例会が開催された。多くの議題が取り上げられる中で、学校教育や農業振興、犬猫殺処分ゼロ事業など、地域の重要な政策について議員からの質疑が相次いだ。
特に強調されたのは、教育部長の久手堅勝氏が着目している生徒用端末に関する質問である。議員の徳元次人氏は、これら端末にタッチペンの活用を提言した。彼は、「タッチペンを使用することで細かい文字が書きやすくなるため、予算を計上できるか」と問うた。これに対し、久手堅氏は、市の予算で整備する意義を説きつつ、保護者の負担も考慮すべきと述べた。
また、農業振興においては、経済建設部長の比嘉操氏が合同に進行中のスマート農業について報告した。具体的には、トマト農家が手動で管理していたビニールハウスにおいて、温度や湿度などのデータの収集を行い、今後はAIを活用してさらに精度を高めるとのこと。そして、スマート農業による生産量の向上を期待しているとした。ここで議員も過去の成功事例を参考に、より一層の推進を求めた。
デジタル推進課に関しても、地域のデジタル化について質疑がなされ、各自主団体との連携を深化させる必要性が強調された。協働を通じて消防活動の効率化を進める手法についても議論された。
犬猫殺処分ゼロ事業については、福祉健康部長の嘉数久美子氏が進捗状況を報告。多様な施設と連携し、適切な対策を講じたい考えを示した。特に、犬猫を保護するためのふるさと納税導入の必要性についても言及された。
最後に、通常の公務についても触れられ、休職者が増加している現状や、業務量と職員数の適正管理に課題が残っていることが共有され、今後の課題として挙げられた。 なお、この定例会では生活支援の充実や地域活性化への取り組みが盛り込まれ、参加者の熱く活発な議論が続いた。