令和3年6月15日、豊見城市議会定例会では多様な議題が討議された。中でも特に注目を集めたのは新たな教育長の任命問題であり、当局は教育行政に対する期待や懸念を示した。
市長の山川仁氏は新教育長に瀬長盛光氏を推薦し、彼の教育現場での経験や地域とのつながりを強調した。また、議員の中からは、彼の経験不足や教育方針への影響を懸念する声もあがり、議論は白熱した。新垣繁人議員は、人事の透明性を求め、過去の教育長との違いや彼の政治的中立性について議論を呼びかけた。
議会での質疑応答の中で、波平邦孝議員は市内の不法投棄問題を取り上げ、不法投棄の現状や対策を市民部長の大城辰也氏が説明した。不法投棄防止のために監視カメラの設置や啓蒙活動の実施が進められている。市長はこれらの取り組みが地域の意識を高め、不法投棄を減少させる一助となることを期待していると述べた。
議論はさらに続き、多くの議員が市の財政状況について言及した。特に新型コロナウイルスの影響で多くの事業者が厳しい状況にある中、支援策の強化が必要であると強調された。市経済建設部長の比嘉操氏は、今年度の経済対策事業の枠組みや支援内容を説明し、今後も地域経済の活性化を図る方針を示した。
最後に、教育長人事が決定し、市長が議会に協力を求める中、教育長の任期満了を迎える照屋堅二氏が自らの長きにわたる公務員生活を振り返り、今後の教育行政の重要性を訴えた。議会の空気は緊張感を伴って進行し、重要な局面を迎えていた。