令和6年第3回豊見城市議会定例会が6月21日に開かれ、市内の観光振興や教育など、多岐にわたる課題が議論された。
まず、観光振興に関する質疑では、観光協会からの要望に対する市の対応が注目された。観光協会の総会では市長が「市民とともに観光を育てていく」ことを強調したが、地元業者への配慮が不足しているとの意見が存在している。例えば、身体障害者への配慮が欠けていたり、地域イベントの連携が弱かったりと、実態との乖離が指摘された。
また、教育分野でも図書館整備についての議論が行われた。豊崎中学校における図書の納品遅れが問題として挙げられ、教育委員会はその原因を"選書や業者手続きに時間を要した"と説明。しかし、議員からは学校長や教員による図書整備への関与が不十分ではないかとの疑問が呈された。教育部長は「現状改善に向けた努力をしているが、課題もある」と答えた。
さらに、サーブマシンの一括交付金返還問題も取り上げられた。この件については市の教育責任者が、入手予定だったサーブマシンの納品が遅れたため、繰越処理をすることなく報告が行われたことが問題視されている。新垣繁人議員が詳細な経緯を問う中、市長は"最終的な責任は私にある"と述べる一方で、再発防止策として今後職員体制を見直す考えを示した。
また、低所得世帯への支援給付金の問題では、21世帯に147万円が支給漏れがあった。この事案に関して福祉健康部長は"職員の確認ミスによる"とし、改善策を講じる今後の方針を説明したが、他の議員からは体制改革の必要性が強調された。