令和3年第6回豊見城市議会臨時会が開催され、主な議題として令和3年度豊見城市一般会計補正予算(第6号)について審議が行われた。
市長の山川仁氏は、この補正予算が新型コロナウイルス感染症に起因する経済的影響に対応するためのものであると述べた。全体の金額は292億711万円で、歳入歳出をそれぞれ4,649万5000円増加することが提案されている。この背景には、緊急事態宣言に伴う事業支援や、市民サービスの維持がある。
具体的には、農業と水産業への支援も盛り込まれており、農業者は肥料購入において上限4万5千円、また水産業者には燃料費の補助が計画されている。経済建設部長の比嘉操氏によると、農業者への支援金額は1,120万円に設定されており、水産業については時期に応じた支援を目指している。
議会の中では大田正樹議員から、市内バス事業者の対象や、その支援額の根拠について質問が寄せられた。比嘉操氏は、対象台数は384台であることを説明し、支援の範囲について引き続き調整が行われると応じた。
議案に対する質疑応答では、大城吉徳議員が主に農業支援について言及し、農協以外での肥料購入も支援対象とすべきとの意見を表明。これに対し、経済建設部長は、農協への依存が大きい現状を踏まえ、外部での購入にも目を向ける必要性について言及した。
また、豊見城市彩発見事業への質問が行われ、その目的や効果について総務企画部長が説明を行った。計900万円の予算が設定され、市外のショッピングモールで物産展を開催し、市内事業者を支援する方針が示された。
副市長の小川和美氏は、次年度もこのような支援を継続する意向を明らかにした。議会内での討論の中では賛否が分かれたものの、最終的に補正予算は賛成多数で可決されたこととなる。
議会は、今後も市民の声を企業などに届ける施策を進めつつ、経済的支援の実効性を高めるための取り組みを継続していく姿勢を示している。