令和5年第5回糸満市議会定例会が9月21日に開催され、重要な議題が取り上げられた。
議事では具体的に、浜原都市下水路の安全性確保や白川2号幹線雨水管整備事業における冠水対策が議論された。これに対し水道部長の金城聡氏は、「浜原都市下水路は流域の安全率を保っている」と述べた。これにより、1時間当たり88ミリの国の指針に基づいた設計がされていることを強調した。しかし、想定外の雨については対策が不十分であり、地域住民には理解を求めた。
また議題に挙がった白川2号幹線雨水管整備事業は、流入する雨水を分散し、全体の冠水被害軽減に寄与することが期待されるという。金城聡氏は、これにより阿波根地域の冠水問題を軽減できる見込みであるとし、そのためには地域住民の理解が不可欠であると指摘した。
学校環境整備において、高嶺小学校の敷地拡張が重要な議題に。教育委員会教育部長の福元信美氏は、地域説明会を通じ地域の意見を取り入れながら計画を進めていることを明言。具体的には子どもたちの安全性を確保するための空間構成や地域環境への配慮を重視しているとしている。
さらに、糸満漁協への支援策として、経済部長の志茂学氏は、他市の事例を調査し、実効性のある支援策を模索していることを伝えた。漁業協同組合からの支援要請にも応える姿勢が明らかになった。
議員からは、市有地処分の在り方についても鋭い質問が行われ、総務部長の殿内一氏は、旧借地人の権利と市の土地利用権について法的な観点から説明。今後も透明性を持って土地利用の方向性を示していくとした。