令和5年の12月定例会にて、議員からの一般質問が多くの関心を集めた。
まず、子育て世代に向けた支援策について、角南良雄議員が具体的な支援制度とその実績について質問を行った。
保健福祉部長の大佛裕彦氏は、妊娠前から出産後までの支援や、学校教育に関する支援について詳細を述べ、その利用者数や支援額を説明した。母子支援の制度について、令和2年度は27名に約102万円、令和3年度は26名に約91万円、令和4年度は19名に約93万円を支給した実績がある。
教育長の福田昌弘氏は、学習指導員や支援員の配置について言及し、特別支援教育の充実を図っていると強調した。また、国や県からの支援制度の影響についても触れ、美作市の取り組みは他の市町村と比べて遜色ないと評価した。
続いての質問は、空き家対策に関して。角南議員は、地域の空き家の現状把握や危険空き家対策について質問した。都市整備部長の森元浩之君は、空き家の調査結果や今後の対策について説明し、解体補助の制度は毎年多くの相談が寄せられていると述べた。特に、老朽空き家の除却事業では、過去3年間で68件の補助実績があるとして、今後も市民への周知に努めたいとした。
また、介護保険に関する質問に対して、大佛保健福祉部長は介護保険料の算定基準や負担の考え方について詳しく説明した。所得によって負担が変わり、収入に対する逆進性の問題についても認識を示し、今後の方針として、透明で公正な保険料の設定に向けた努力を約束した。
さらに、熊対策では、角南議員が具体的な対策について尋ね、農林政策部長の福永道広君は、目撃情報の把握や駆除活動の実績、そして今後の取り組みについて説明した。特に、高齢者世帯が増加する中、過去に農作物への被害がより深刻化していると危惧し、そのための啓発活動を続ける意向を示した。
最後に安藤功議員が、ヘルプマークやほっとパーキングおかやまの周知活動について問いかけた。大佛保健福祉部長は、ヘルプマークの現状やその必要性を強調し、必要な周知を今後強化していく意向を表明した。
このように、各議員からの多様な質問は、美作市における子育て世代の支援から空き家対策、介護保険、熊やマダニ対策、そして地域の文化財保護に至るまで広範囲にわたり、様々な問題が確認された。市はこれらへの対応に向け、今後も姿勢を貫いていく考えを示した。引き続き市民生活の向上を目指し、適切な施策の実施が求められる。