令和4年12月の議会では、美作市の教育と地域活性化に関する重要な問題が多数取り上げられた。一般質問の中で、教育委員会の宮前聖次長はフッ化物洗口モデル事業についての見解を示した。養蚕や農業が盛んな地域である美作市では、フッ化物塗布の普及が地域の子どもたちの虫歯予防に寄与しているが、導入率が低いことも事実であり、今後は地域全体への普及を図る必要があるとの見方を示した。特に、フッ化物洗口の推進には、地域住民や保護者の理解が不可欠であると強調した。
また、過去の一連の事故を受け、スクールバスの安全管理の徹底が求められている。教育長は、バス運転手へのトレーニングや、運行時の管理・点検を強化することで、安全性を高める方針を語った。特に、保護者に対しても子どもが欠席する際には事前報告を求め、情報共有を図ることが重要であるとの志向を示している。
教育長は続けて、美作市立小中学校の将来的な展望にも言及した。六年後には児童数が841人、生徒数が475人と推計されるが、児童・生徒数の減少は、各学校の統合を避けられない現実を伴うことを認識している。また、校舎の老朽化が進行していることから、必要な修繕や改修を行い、必要に応じた計画が重要であると述べた。
最後に、特別支援学校の設置についても、事前相談を重ねており、地域の特性を活かした教育の場を創出するために、地域連携が肝要であると語った。地方自治体における教育政策は、地域の未来を築く重要な要素であり、引き続き、地域全体で子どもたちの成長を支援していく必要がある。今後の取り組みに期待が寄せられる。