令和5年第5回美作市議会では、少子化問題、廃屋の撤去、観光振興などの重要な議題が取り上げられた。議員たちは、人口減少に対する懸念やその解決策について意見を交わしている。
まず、少子化政策についての質問に対し、江見政策審議監は若者定住促進のための施策を紹介した。新婚世帯への給付金制度や不妊症への支援、妊娠期からのサポート事業が展開されていることが報告された。ちなみに、予算は令和5年度には約4億9千万円と、昨年度の約2億2千万円から大幅に増加していることが確認された。具体的な数値に基づく実績として、結婚支援には47件、妊産婦支援には294件の申請が結果として出ている。
続いて、廃屋撤去についての議論に焦点が移り、太田産業政策部長は、湯郷温泉街の廃屋問題への対応や撤去事業について説明した。美作市では、廃屋問題が景観と安全に影響を与えており、特に観光地としての美観保持が求められている。創設予定の観光施設と併せて、廃屋撤去の予算が組まれ、市民からの苦情にもしっかりと対処していく必要性が指摘された。
また、美作市新庁舎の建設に関連して、行政側では周辺道路の整備計画の進捗も説明された。完成予定は令和7年度であり、現在は測量と設計に着手している。道路計画についても、関わる地域住民の意見を反映させる姿勢が重要とされ、これからの地域間協働も求められる。
観光振興組織の再編についても話が及んだ。美作市の観光振興協議会の活動及び今後の方向性について、他地域の成功事例を踏まえながら議論が進められていることが報告された。インバウンドの需要も高まる中、美作市の魅力を発信し、持続可能な観光地を築くことが重要とされている。
議員たちは、美作市行政への信頼を得ながら、市民の期待に応える施策の実施を力強く求める姿勢を見せている。安定した経済基盤確立に向け、草の根からの活動に従事し、住みやすい、美作市を目指すための施策が急がれる。