令和2年第1回美作市議会の一般質問が行われ、様々な課題が取り上げられた。
特に注目されたのは、倉地重夫議員による新型コロナウイルス予防対策の報告だ。萩原誠司市長は、マスクの確保が完了した一方で、消毒液の確保が不十分であるとし、440本の消毒液を関連施設に配布する方針を示した。学校や子どもたちが利用する施設に重点的に配備する予定である。
また、下水道事業中期経営計画については、倉地議員が指摘した。美作市では人口減少に伴い、水洗化人口が減少しており、公共下水道と農業集落排水事業の統合が進められている。維持管理費削減効果が期待される反面、市民への負担を懸念する声もある。環境部長の森元浩之は、公共下水道事業の経営健全化を目指し、利用者への影響を最小限にするよう努めると述べた。
次に、農業政策に関する質問では、倉地議員が加齢性難聴者への補聴器の支援を提案した。保健福祉部長の江見勉氏は、国家の補助政策を踏まえた支援を行っていることを説明し、地域における支援の強化も視野に入れていると述べた。さらに、若者の農業就業促進や担い手育成について、経済部長が具体的政策を示し、今後の方向性も明かされた。
買い物弱者への対策も議論に上がった。移動販売や地域サポートの強化が求められる中、特に高齢者や障がい者の支援が重要視されている。市長は、生活支援体制整備協議体の設置を挙げ、実現可能な政策を模索しているとした。また、震災や経済情勢により多問題を抱える家庭への支援策の早急な実施も求められ、多角的な支援体制の敷設が期待されている。
さらに、がん検診の受診率についても取り上げられ、保健福祉部長が市民の関心を高めるための施策を強化する意向を示した。具体的な介入策や啓発活動の展開が今後の課題となる。
美作市は、今後も地域住民や外国人住民を支える政策の実施に努め、市民の安全や健康を最優先に考えた取り組みを続ける必要がある。市民との連携を深めながら、さらなる再生可能な地域づくりを推進していくとの姿勢が強調された。