令和元年第5回美作市議会11月臨時会が、11月8日に開会した。本会議では、大原保育園建設に関する補正予算や専決処分の報告が議題とされ、議論が交わされた。
最初に市長の萩原誠司氏が挨拶を行い、去る11月3日に行われた美作市顕彰式典について報告した。式典では、62の個人や団体が表彰され、岡山フィルハーモニック管弦楽団の演奏が行われたことも言及された。市長はオリンピック・パラリンピックの前年に際し、地域のスポーツ振興を強調した。特にアメリカ合衆国のラグビー関係者が市を訪問し、環境への高評価の声があったという。
続いて議題に入ると、文教厚生委員会委員長の報告があり、大原保育園の新設についての説明がありました。教育長の大川泰栄氏は、移転計画において小学校に隣接する場所が選ばれた理由について、安全面や利便性の観点からであると述べた。定員130名を想定し、現時点での園児数が88名であることに伴い、余裕を持った設計となっていることも説明された。
報告第6号の専決処分に関する報告では、損害賠償額が325,296円との報告があり、議員からは過去に類似の事故が多く、責任追及の必要性について意見が飛び交った。この意見に対し市長は、職員が定められた職務を遂行している場合、責任を追及することは難しいとの見解を示した。
また議案第67号では、補正予算で大原保育園建設に係る予算の審議が行われ、大規模工事に伴う解体費用が9,000万円、新築工事費が約3億8千万円の見込みとされている中、本事業が約7億2千万円になることが説明された。しかし、反対意見もあり、議員たちは補助金の問題や、地域との対話不足に関して疑問を呈した。
議会においては賛成・反対の意見が入り乱れたが、最終的に予算案は賛成多数で可決された。市長は、迅速に保育園の建設を進める必要性を訴えたが、議員らは地域の理解を得るための協力を求める意見を強調した。今後の課題として、地域住民の声をより反映させる動きが求められる。