令和4年3月定例会において、国東市議会ではいくつかの重要な議題が取り上げられた。特に、農業政策に関する質問が目立ち、国の支援と地方の取り組みを結びつける必要性が強調された。
農業に関しては、新型コロナウイルスの影響を受けた消費低迷が深刻な問題として浮上した。木田憲治氏は、米価下落や農産物の消費低下に対する打開策を求めた。これに対し、農政課長の秋田克幸氏は、令和4年度から新規就農者を呼び込むために、ファーマーズスクールの設置や経営発展のための支援を進める考えを示した。これにより、農業経営の基盤強化を図る方針が確認された。
一方で、空き家問題も重要な議題となった。市内の空き家の数は約1,500軒であり、さまざまな取組が必要とされている。特に、古民家再生協会と連携することにより、地域の活性化を目指す取り組みが期待されている。活力創生課長の清成隆君は、空き家都帯の劣化を防ぎ、良好な空き家の活用策を進めることが重要であると述べた。
さらに、成人式のあり方についても議論が展開された。民法に基づく成人年齢の引き下げを受け、国東市では18歳での成人式を実施する方針が取られているが、調査によると多くの市民が20歳での開催を希望していることが分かっている。この結果を踏まえ、今後の実施方法について再考する必要性が述べられた。市民が誇りを持つ行事となるよう、多様な考慮が求められている。
最後に、新型コロナウイルスの影響を受けた投票制度についても取り上げられた。高齢者や療養中の方が投票にアクセスしやすくなるよう、様々な工夫が必要であるとの意見が多数あがり、行政の柔軟な対応が期待されている。