駒ヶ根市議会において、令和元年第5回定例会が開催され、教育改革やシティプロモーションに関する議題が数多く扱われた。特に、2020年度からの教育改革に関連して、松﨑剛也議員が市の教育方針や現状を問いかけた。教育長の本多俊夫氏は、新学習指導要領の全面実施に向けた取り組みを説明し、今後の教育方針に対する考えを強調した。「生きる力を育む教育」が求められる今、駒ヶ根市としての取り組みが重要であると述べた。また、シティプロモーションについては、松﨑議員が現状を問い、特に富山市の事例を引き合いに出し、駒ヶ根市の取り組みを比較しながら意義を述べた。
他にも、竹村知子議員による脳卒中再発予防事業に関する質問が飛び出し、医療関係者と連携した予防対策の重要性が再確認された。市長の杉本幸治氏は、特に高血圧や糖尿病に対する具体的な対策として、生活習慣改善の意義を説き、地域全体での健康づくりを促進する姿勢を示した。
また、班の中で養豚の防疫対策としての豚コレラ対策や、リニアの残土受け入れによる地域振興についても、議論が交わされた。特に、リニア残土の活用に関しては、地域振興への期待とそれに伴う安全性の確保及び環境保全の観点が強調された。さらに、赤穂高校や駒ヶ根工業高校の再編における市の立場や対応が議題に上がり、市長は地域における教育環境の重要性を再確認した。
一方、地域の難聴者支援についても質問があり、加齢性難聴に悩む高齢者に対する補聴器補助の拡大の要望が強く示された。これに対して、市長は現在の状況を把握しつつも、今後の見直しや工夫が必要であることを認めた。
全体を通して、議会では市が直面する課題に対する具体的な解決策を模索する姿勢が見られ、各議員が積極的に質問を行うことで市民の健康や教育、地域振興に対する期待が示された。市長を含む行政側も議員からの意見について耳を傾け、それぞれの分野での対応を進めていくとともに、地域住民との連携の重要性を再確認した。今後も行政と市民が一体となって取り組む姿勢が期待される。