令和2年2月定例会が開催され、国民健康保険の短期保険証や有害鳥獣被害対策、公共施設のトイレ水洗化などが議題として浮上した。
まず、国民健康保険の短期保険証の交付について、285件の短期証が発行され、その中でも特に消費者への配慮が求められる課題として浮き彫りになった。市長の渥美巖氏は、短期証の交付は事務量が増えるものの、納税に対する公平性を保つためには必須の措置と答えた。特に短期証を受けた人々には、個別に連絡し、納付相談を行う方針が強調された。あくまで滞納があった世帯に対し、正規の保険証の抜け道としての意義も持つ。
また、保険証の留め置きの件については、市内の特定の世帯において未送付の状況が明らかになった。市は滞納の背景には様々な事情があることを理解が求められている。相談を行うことで解決を図るとのことだが、本当に市民の生活を守るためには、もっと実質的なサポートが必要ではないかという意見も出された。
次に、有害鳥獣被害対策について、特にイノシシや猿の目撃情報が増え、捕獲隊員の高齢化が進む中、駆除の実施が難しくなっていると指摘された。市長は、狩猟者の養成や県との連携による計画的な捕獲を進める考えを示し、特にイノシシについては早期対策が必要とされる。
最後に、公共施設のトイレの水洗化の推進について。市内のほとんどの公共施設は水洗化されているが、地区センターなど一部での水洗化が進んでいない現実が明らかになった。市長は早急な対応を推進し、地域住民にとって安心して利用できる施設づくりを目指す方針を確認した。市は今後もトイレの水洗化や除害施設の整備を進め、地域を支えるインフラの充実を図る。本市における課題とこれからのビジョンが語られた本定例会は、市民参加の重要性を改めて浮き彫りにした。
市長は、国民健康保険や有害鳥獣、公共施設の課題解決に向けて、市民と共に継続的な努力を重ねていく意向を示した。