令和3年9月の定例会において、東松島市議会は地域の重要な課題と施策について活発な議論を展開した。
まず、学校給食の食育について議論された。阿部秀太議員は、地場産品の利用拡大を目指す取組が重要であると述べ、児童生徒が生産者とつながり、地域との関わりを持つ体験が自然に増えるよう提案した。市長の渥美巖氏は、現在の給食センターにおける地場産品の使用状況について説明し、現行制度の下でも様々な課題があることを認めた。
次に、有害鳥獣の被害が増加している問題が指摘された。井出方明議員は、鹿やイノシシなどの被害が報告されており、被害防止対策の強化が必要であると訴えた。市は、農作物病害虫防除協議会を通じて適切な対応を行っているが、阿部議員は、特にハクビシンやイノシシの処理に関するコーディネーター的存在が必要であるとの認識を示した。
新型コロナウイルスのワクチン接種状況についても話題に上った。市長は、65歳以上の高い接種率を誇る一方で、ウイルスの変異株に対する警戒が必要であると強調した。井出議員は、今後行われるイベントにおける感染拡大のリスクなどを懸念し、経済活動を活性化させる施策との調和を求めた。
議会では、諸施策において地域経済の活性化と市民の健康、安心の両立を目指す重要な議論が交わされた。地域の特性を生かした食育や有害鳥獣対策、そしてコロナ禍における経済戦略が今後の方針として強調されたのである。市民生活の向上を目指した議論は、審議を通じて進行中にある。