令和元年第3回京田辺市議会定例会では、議員たちが市の教育環境や防災対策について活発な議論を展開した。この中で、特に注目を集めたのが岡嶋一晃議員による教育環境の整備に関する質問である。
岡嶋議員は学校のトイレの洋式化について言及した。文部科学省の調査によると、全国平均の洋式便器設置率は43.3%だが、京田辺市の設置率は43.1%である。
さらに、学校間における便器化の格差が指摘され、特に帰宅まで我慢を強いられる児童もいることを懸念した。市教育委員会は、現状に対し長寿命化計画に基づく改修を進める方針を示したが、今後の具体的な改修計画についての明言は避けた。
続いて、中学校給食の早期実施についても言及された。岡嶋議員は給食センター方式の早期実現に向け、柔軟な推進計画の必要性を強調し、市に対し具体的な進捗状況を問うた。教育委員会は、給食センターを核とした共同調理方式で進む予定だと答弁したが、他の実施方式についての検討も必要であるとなった。
防災対策に関しては、岡嶋議員が避難所運営訓練の重要性を訴えた。市の危機管理監は、訓練内容の充実を図る意向を示し、特に女性リーダーの確保や情報伝達方法の見直しを進める旨を述べた。実際の避難所利用の経験を活かした提案が多く寄せられた。
また、田原延行議員は、大住仲ノ谷や平谷地域の通学路の安全性を問題視し、適切な道路整備の必要性を訴えた。この地域の安全性の向上には、歩行者空間の確保や道路管理の見直しが求められる。市は地元の要望を受け、順次改善に努めると応じた。
その後、増富理津子議員が提案した無償化問題については、幼保無償化が開始されることで影響が出る可能性について cityt が示されたが、具体的なデータはまだ掴めていないとのことだった。この無償化により保育施設の供給はどう影響するのか懸念されている。
さらに、青木綱次郎議員は、都市農業振興に関する質問を行い、京田辺市の農業の現状や今後の計画について明確な答えを求めた。市は、条例を制定することなく、国の方向性に基づいて自らの振興計画に取り組む姿勢を示した。
議会は、終始熱心な議論が交わされ、地域に密着した施策の推進が強く求められた。議員各自が地域の実情を踏まえた質疑を行い、今後の施策に期待が寄せられた。