令和3年6月14日の京田辺市議会定例会では、複数の議題について議論が交わされた。
中でも特に注目されたのは、新型コロナウイルス感染症に関連する差別禁止条例に関する提案であった。吉高裕佳子議員は、この条例が必要であるとの意見を述べた。市民が新型コロナウイルスと戦う中で、感染者や医療従事者に対する誹謗中傷が発生している現状に対し、市の姿勢が重要であるとの考えを示した。
また、マスク着用における熱中症のリスクについても言及され、保護者からの不安の声が多く寄せられたことが報告された。市側は、マスクを外すタイミングについて児童自身や教員の観察に基づく判断が重要であるとの見解を示したが、吉高議員はそれでは不十分で、より積極的に熱中症防止に配慮する必要があると主張した。
さらに、子ども・若者への支援についても議論が展開された。吉高議員は、複雑化する課題の中で、地域全体で青少年を見守り育てる必要があると訴えた。地方公共団体は、子ども・若者育成支援のための具体的な一歩を踏み出すべきであると強調した。
農業者の支援や耕作放棄地対策についても質疑があり、農業委員会が行う耕作放棄地の調査やその後の改善策について説明された。市側は、借り手と所有者をマッチングする施策を続ける考えであるとしたが、長田議員からは、強制力がないため、根本的な解決には至らないとの指摘があった。
最後に、学校施設長寿命化計画についても意見が交換された。藤本教育部長は、市内の学校プールと給食室の改修案を説明し、民間施設との提携の可能性も示唆した。吉高議員は、エディブル・スクールヤードについて知見を広め、野菜作りや食育を通した教育法の導入を提案した。