令和元年12月5日に宇城市議会の定例会が開催された。この会議では、特に宇城市民病院の将来の方向性についての議論が活発であった。いくつかの議員からも指摘があった通り、全国的に診療実績が乏しい病院が再編対象とされる中、宇城市民病院もその一つに含まれている。病院事務長である伊藤博文氏は、公表が突然であったことに驚きを示し、事前の説明がなかったことに戸惑いを感じていると述べた。また、病院がそれぞれの役割を果たすためには、地域の事情を考慮した上での議論が必要であると強調した。
次に、教育課題に関する質疑も重要なテーマとして取り上げられた。教育部長の吉田勝広氏は、宇城市の教育環境整備における進捗状況を説明し、特にICT教育についての取り組みが進んでいることを報告した。グローバル化に対応するための英語教育の重要性も挙げられ、教育環境の改善を図るために様々な施策を講じていく予定であると述べた。
また、農業問題についても議論された。岡本泰章議員からは、国営緊急農地再編整備事業に関した具体的な取り組みについて質問があり、経済部長の坂園昭年氏は、土地持ち非農家からの同意を得て、農地集積を進める必要があると回答した。
地元の特産物を活用した地域振興策についても提案がなされた。地元の食文化を活かした観光資源の活用や、民泊を通じての交流人口の増加に期待が寄せられている。
会議では、宇城市の観光資源を活かした取り組みの強化が求められた。グラウンドゴルフなどのスポーツイベントを通じて観光客を呼び込む方策に関して、市の役割が強調された。地域資源を生かした観光プロモーションにより、地域の魅力を再発見し、発信する必要があるとの声が上がった。
このように、多様な議題が出された定例会では、特に地域医療や教育、農業を通じた地域振興の重要性が強調された。今後も議会の場での議論に注目が集まる。