令和5年9月1日、宇城市議会は第3回定例会を開会し、重要な報告案件が取り上げられた。この議会では、各種予算の補正と専決処分の報告が行われ、市の財政状況について濃厚な議論が展開された。
市長の守田憲史氏は報告において、令和4年度に発生した約580万円の歳入欠損事案について言及した。この問題は、国庫補助金の実績報告時に必要な手続きを怠ったことから生じたもので、職員の理解不足と認識の誤りが影響したと説明した。市はこの事態を重く受け止めており、責任を持つ職員に対して減給処分を行うとともに、再発防止策に取り組む意向を表明した。
また、会議ではオランダ人画家のジョン・ニランド氏の来訪についても報告された。市が紹介する形で行われた三角西港でのアート活動は地域への芸術的貢献として評価されており、同氏は今後も宇城市との関係を深める意向を示した。
さらに、宇城市における子育て支援に関連した新設のこどもセンターについても紹介された。このセンターは、様々な子育て支援機能を一手に集約し、地域の妊産婦や子どもたちの支援体制を強化するものである。利用者にとって一層の利便性向上が期待される。
財政面でも重要な動きがあった。期末決算が提出され、宇城市の健全化判断比率は、実質赤字比率や公債費比率も良好であり、いずれも法律で設定された基準を下回っている。この内容に対して、天川竜治総務部長は財政調整の取り組みを報告し、引き続き財政管理に努めていくことを強調した。
最後に、特別委員会の設置が決定し、新たな総合グラウンドの誘致と内水対策に向けた調査が進められることとなった。今後の動きが期待され、市議会として行政運営の透明性を意識した構成で設計を進める姿勢が重要である。これらの議論は、宇城市の未来に向けた重要な一歩の象徴といえる。