令和2年9月25日、宇城市議会は第3回定例会を開催した。議会は、21件の議案と数件の認定事項を審議し、多くの案件を可決した。特に注目されたのは、宇城市支所及び出張所条例の一部改正に関する議案であった。
議案第54号では、小川支所をイオンの敷地内に移転する意図があり、執行部は新しい支所機能の創造を目指すと述べた。執行部の説明によると、移転は支所の狭さを解消し、より多くの市民に利便性を提供するものであるとのこと。賛成意見は、イオンモールに近接することの地域への利点を強調した。一方、一部議員は住民の不安を指摘し、民間への支所機能移行には慎重さが必要との意見を示した。
次に、議案第62号の宇城市立図書館と不知火美術館の条例改正も重要な議題であった。改正により、指定管理者制度を導入し、民間の資源を活用してサービス向上を図ることになる。執行部は、利用者数の減少傾向を受け、運営の効率化を目指すと伝えたが、一方で市民からは教育施設としての自治体の責任を軽視するのではとの懸念が寄せられた。
また、議案第82号では、公益的法人に派遣する職員として短時間再任用職員を追加する条例改正が提案された。市民の間では、条例違反を掩い隠すのではとの批判が強く、執行部の態度に疑問の声も上がった。執行部は瑕疵の治癒という観点からの正当性を主張したが、市民感情に反した議論も少なくなかった。
この日の議会は、可決された議案によって市民生活への影響が計り知れない内容を議論し、今後の施策がどのように展開されるのかが注目される。特に、支所機能移転や文化施設の運営方針は、地域の活性化や市民サービス向上に直結するため、関心が集まるところである。