令和2年9月4日に開催された宇城市議会の第3回定例会では、議員たちが様々な議題について質問を行った。
特に注目を集めたのは、水道事業と地域の拠点づくりに関する質疑である。原田祐作議員は、水道事業についての質問を行い、市の上下水道局長である大塚和博氏は、「水道事業の設備については、三角地区と松橋小川地区の2地区で約17,000戸に給水を行っています」と述べた。
また、原田議員は水道料金の引き上げについても言及し、「水道料金が高く、他市と比較しても問題がある」とコメントした。市長の守田憲史氏は、「水道料金の適正を検討する必要がある」と返答し、今後の調査結果に基づいて料金改定が考えられることを明言した。
次に、五嶋映司議員が新型コロナウイルス感染症の影響について質問し、経済部長の稼隆弘氏は、「新型コロナウイルス感染症に伴う支援策として、特別融資利子補給制度を設立した」と報告し、実際に353事業所からの申請があったと述べた。
さらに、山森悦嗣議員がタイケン学園に関する質問を行い、副市長の浅井正文氏は、「タイケン学園が地元へ進出することで、地域の活性化が期待できる」と述べた。具体的には、タイケン学園が豊野町に通信制高校を設立する計画があり、地域住民との交流を深める方向性が示された。
また、園田幸雄議員が国営ほ場整備事業について質問。経済部長の稼隆弘氏は、「農地の未相続や未登記問題があり、国からの支援を受けて取り組んでいる」と話し、地域の農業基盤強化を目指す姿勢を強調した。これに対して、整備事業の着手とともに、地域内の地元企業や住民の協力を得て、持続可能な農業を推進していく必要性があるとの意見が出た。
本会議の最後には、複数の議員から地域の水産業振興に関する発言があり、カキとシジミのブランド化やカキ小屋の開設について、地元漁業者との連携を図りながら市全体の活性化を進める意向が示された。これらの主要テーマに関して、各議員の熱心な質疑応答が行われ、地域づくりへの関心が高まっていることが伺えた。