宇城市議会は令和4年第2回定例会を開催し、一般質問を通じて市政に関する重要な問題が提起された。特に、会派志成会の村上真由子市議は、生理の貧困と新型コロナウイルス感染症の影響により困っている市民への支援についての質問を行った。村上市議は、コロナ禍による経済的な困難から、生理用品を購入することができない女性が増えている実情を挙げ、具体的な配布方法について市の対応を求めた。
市の保健衛生部長である杉浦正秀氏は、2021年10月から生理用品の無償配布を開始しており、保健福祉センターと三角支所で配布を行っていると述べた。今年度に入ってからは62件の配布があったことも報告された。村上市議は、現在の配布場所が十分であるか、また学校等への生理用品の設置についても言及し、その実現を求めた。教育部長の豊住章氏は、保健室に生理用品を保管し、必要な生徒が取りに行く形を維持する考えを示したが、村上市議はそのアプローチが全ての生徒に行き渡るとは限らないとの見解を表明した。
さらに、村上市議は、他の自治体で進められている生理用品の備品化について、宇城市でも同様の取り組みを求めた。具体的には、小中学校のトイレに生理用品を設置することを提案した。他自治体では既にこの試みが行われており、生理用品を備品として備えている事例が報告されている。これに対し、宇城市の市民部長の黒﨑達也氏は、災害時に備蓄されている生理用品を活用する方針を示し、今後も市民のニーズに応える形で配布を行っていくと述べた。
会議は多くの議題を採択し、ほかに審議された主な報告として詳細な財政報告や議案が一括して進められた。また、今回の会議では補正予算や専決処分に関する案件も取り上げられており、経済政策に関連する議論も展開された。議会終了後、村上市議は「宇城市から明るい元気な市政を市民にお届けしたい」と語った。