令和2年第3回水戸市議会定例会が9月16日に開催され,主要な議題として議案第123号から第133号までの審議が行われた。具体的には,市の発展に資するための公共事業や各種施策についての詳細なプレゼンテーションが行われた。
特に,水戸市長高橋靖氏は新型コロナウイルスの影響に対する市の取り組みについて触れ,市内経済の活性化と市民の安全を両立させる重要性を強調した。市長は,「現在も感染者が確認されている中で、経済活動をいかに再開していくかが喫緊の課題である」とし,市民の健康を守りながらも経済回復に向けた具体策を進める必要性を訴えた。
さらに,田中真己議員は一般質問の中で,東海第二原発の再稼働とその影響について詳しく問うた。彼は,廃炉についての姿勢を市長に問いかけ,特に原発事故後の汚染水処理についての透明性を求めた。これに対して市長は,安全な再稼働に向けての調査を進めると同時に市民との協議を重視していく姿勢を示した。
また,台風や豪雨災害に関するインフラ整備の重要性を指摘したのは,田中議員のみならず,福島辰三議員も同様に,水戸市の道路整備が緊急の課題であることに言及した。特に,都市計画道路の整備を通して渋滞緩和を図る必要があると提起された。
さらに,農業振興策についても議論が交わされ,若手農業者への支援が求められる中,小規模農家の維持が喫緊の課題であるとの認識が示された。鈴木吉昭産業経済部長は,新規就農者の支援制度の充実を図ると共に,困難な状況にある農業生産者のために、市として独自の支援を行っていく意向を表明した。
最後に,全体として新型コロナウイルスの影響が各分野に及んでいる中で,経済の再生と市民生活の安定が強く求められる中,議会としても政府や県との連携を密にしていく重要性が再確認される会議となった。