令和3年第1回水戸市議会定例会が3月15日に開催され、様々な議案が上程された。
新型コロナウイルス感染症対策が主要テーマとして取り上げられた。市長の高橋靖氏は、感染者数の推移と新型ウイルスワクチン接種計画の準備状況について説明した。特に、感染者数の減少を受け、緊急対策を進めているとし、「総額約58億円の緊急対策を提案した」と述べた。その一環として市民へ分かりやすい情報発信を強化することが重点として挙げられた。
高橋市長は「感染症に対するスピード感を持った対応が地域経済へと良い影響をもたらすと期待している」と強調した。また、ワクチン接種について、医療従事者を優先に接種し、高齢者への接種も進めていくとした。また、ワクチン接種にあたる市民への情報提供を継続的に行っていく方針を示した。
次に、新年度の予算編成に関する報告が行われた。令和3年度一般会計予算は、1,185億1,000万円とし、昨年度対比で2.6%の減となった。この予算には、厳しい財政状況を鑑みた行財政改革が取り入れられており、特に子育て支援や教育、福祉の充実に重点を置いている。
また、ふるさと納税に関連し,高橋市長は「本市の観光資源を生かした特産品を用意することで、寄附を促進していると認識している」と述べた。過去最高額の寄附が集まり、地域振興につながっていることを評価した。引き続き、効果的な対策に取り組む考えを示した。
さらに、災害に強いまちづくりについても議論された。市長は、「水戸市は、大震災の影響を受けた経験から、今後起こり得る自然災害に対しても強いまちを作る責任がある」と発言。これに基づいて、具体的な対策とプロジェクトが進行中であることを紹介した。
教育行政の分野では、GIGAスクール構想に基づくデジタル教育の推進が話題となり、端末環境の整備が進んでいる点が強調された。市長は「教育のデジタル化は重要であり、学びの保障を第一に考えた取組を進めている」と述べた。
令和3年度の新たな施策には,市民が将来を見据えて必要となる様々な政策が盛り込まれており、今後のプランとして期待が寄せられている。
このように水戸市議会定例会では、新型コロナウイルスの影響に伴う現状の分析と今後の施策が協議され、市民の安心・安全の確保や地域振興が重要視された。