令和3年第2回水戸市議会定例会では、新型コロナウイルスワクチン接種の進捗が重点的に議論された。
公明党水戸市議会を代表する黒木勇君は、ワクチン接種の円滑で迅速な体制構築の重要性を強調した。特に、65歳以上の高齢者への接種状況について、市からの具体的な説明を求めた。「市民の皆様にいかにスムーズに接種を行うかが重要である」と述べた。
高橋靖市長は、6月7日から高齢者への本格的な接種が始まったことを伝え、医療従事者および高齢者施設の入居者への接種も進行中であると報告した。市長は「医療従事者への2回目接種が約85%完了し、全員への接種完了が見込まれる」とし、今後のワクチン接種体制の強化もアピールした。
また、予約方法や接種会場についても言及し、インターネット及びコールセンターによる一括管理が行われていることを説明。「当初、電話がつながりにくい状況があったが、コールセンターの回線数を増設した」とし、接種予約の混乱について謝罪した。
加えて、市民への情報発信の強化も提案された。市は、電話予約の混乱を踏まえ、デジタル機器に不慣れな高齢者への支援策の必要性があると認識し、地域との連携強化を図る方針である。
次に、黒木君は教育政策についても触れ、EBPM（エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング）の導入を提案した。市長は、統計的なデータを積極的に活用し、科学的根拠に基づく政策立案を推進する意向を示した。「市民参加の重要性を強調しつつ、計画づくりを進めていく」と強調した。
さらに、サテライトキャンパス誘致を通じて若者の学びの場を育成し、地域経済の活性化を図る方針も示した。「高等教育機関関連サービスの充実を図ることで若者の学習環境を整える必要がある」と述べ、行政の責任を明言した。
このように、定例会では市のワクチン接種、教育政策、さらには地域活性化に向けた広報戦略が検討され、強い関心が寄せられた。市民の期待が高まる中、各施策の実行が今後の課題となる。