令和5年3月14日、令和5年第1回水戸市議会定例会が開催された。
会議の冒頭では、議事日程が提示され、議案第1号から第41号が一括上程されるとともに、報告第1号についても同様に議論が交わされた。出席した全26名の議員に対し、須田浩和議長が開会の挨拶を行い、会議が進行された。
特に注目を集めたのが、飯田正美議員による「水戸の魅力を生かしたまちづくり」についての発言である。飯田議員は水戸市の魅力を浮き彫りにするとともに、地域の人口減少が都市間競争の一因であることを指摘した。その中で、人口が35年連続で増加しているつくば市に言及し、科学技術分野での先進的な取り組みと相応の支援が成功を収めたことを挙げ、「水戸市も独自の魅力を掘り起こし、子ども・子育て政策に力を注ぐべきだ」と強調した。
また、原子力行政についても重要な議論が展開された。議員の間で岸田首相が推進する原発の再稼働と関連する地域住民への影響、並びに避難計画や地域の合意形成が進んでいない現状についての懸念が共有された。特に、原発の再稼働には地域の支援が不可欠であり、米国などとの安全基準の整合性が計画に影響を及ぼすことも懸念された。これに対し、高橋靖市長は「地域の皆様と話し合い、理解を得る努力を続ける」とコメントした。
さらに、道路行政においては、県道玉里水戸線の拡幅工事が重要な課題として浮上した。特に歩行者の安全確保のための拡幅が求められ、交通安全と便利さの両立が議論された。議員は、補助金や材料費などの情報の共有を求め、県との連携強化を提言した。
一方で、シルバー人材センターを通じた高齢者の就労支援にも関する議論が行われた。近年、シニア世代の雇用機会が求められ、レビューされている状況の中で、高齢者の雇用を安定させる方策が求められている。
最後に、こども・子育て支援についても活発な意見のやり取りがあった。特に、子育て環境の整備および保育士の確保に向けた施策の実施が討議された。若い世代が安心して住み続けたいと思えるような施策が重要だとの意見が強調され、今後の政策形成に期待が寄せられることとなった。
このように、様々な議題が提示され、議論が深められた令和5年第1回水戸市議会定例会であった。今後の水戸市の発展に向けた議論が引き続き重要な使命として捉えられることとなる。