令和6年第1回水戸市議会定例会が3月21日に開会し、多くの議案が上程された。議案の中には、水戸市議会ハラスメントの根絶に関する条例の新設や、様々な請願や意見書が含まれている。特に注目すべきは、若者のオーバードーズ防止対策を強化する意見書である。この意見書では、若者を対象とした薬物の乱用防止策を具体的に求めており、周知活動や適切な相談体制の整備を政府に要望している。
その中で、議会運営委員会の袴塚孝雄委員長がこの条例の必要性を強調し、議員によるハラスメントの防止の重要性を指摘した。さらに「市民に信頼される議会を実現するために必要である」と述べた。
また、議案第60号の副市長選任に関する議案は、高橋靖市長が提案し、荒井宰君が新しい副市長として選任されることが決定された。荒井君は「貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございます。市長の下で精いっぱい努力してまいります」と述べ、今後の市政運営に対する決意を示した。
別の議案では、医薬品や医療機器の安定供給の確保に向けて意見書が提出され、医療機関や薬局に必要な医薬品が入手困難な現状を改善するため、地域の医療機関に対する支援が求められている。議員からは、「国民の安全で安心な暮らしを支えるために必要な施策」であるとの声が上がった。
さらに、閉会中の請願や陳情についても審議が行われ、特に水戸市重症心身障害児通園施設の運営支援について、関係者からの要望が強く、今後も市が責任を持って対応する必要性が示唆された。
議会は最終的に、追加で提出された議案も含め、全ての議案を可決した。議長、大津亮一君は「市民福祉の向上ために、今後とも、しっかりと取り組んでいくことが重要である」と述べ、閉会に定足数に達していることを確認し、遅延なく会議を締めくくった。
この会議では、多様な問題に対する市政への取り組みが再確認され、今後の施策実施が期待されている。