令和5年第3回水戸市議会定例会が9月25日に開催され、重要な議案13件が一括で審議された。
主な内容として、議案第85号から第94号までが上程され、各委員長から審査結果が報告された。建設企業委員長の綿引健氏は、元石川町排水路新設工事請負契約の締結について全会一致での可決を決定したと説明し、「豪雨による被害の軽減に向け、早期の整備を求めたい」との意見が寄せられたと述べた。
次に、産業消防委員長の鈴木宣子氏は、水戸市火災予防条例の改正について、急速充電設備や蓄電池設備に関する基準の見直しを強調し、特に「関連事業者への周知を徹底すべき」との意見を紹介した。
文教福祉委員長の後藤通子氏は、見川幼稚園の廃止に関する議案第87号に対し多くの意見が出たことを伝えた。「子どもたちの教育の場として、地域に根付く幼稚園は大切な資源である」との指摘もあり、賛成多数で可決されたものの、地域住民の反発も明らかになった。
また、新型コロナウイルス対応の報告第51号では、ワクチン接種のスケジュールや体制の確立が求められた。後藤委員は、希望者が確実に接種できる体制を構築するよう努めることを提起した。
一方、議案第14号から第22号までの議員提出の意見書は、熱中症対策や生物多様性の保全など、時代の課題に応じた内容が盛り込まれ、多くが賛成を得て可決された。特に、生物多様性に関する意見書は、「地域の取り組みが地域経済の潤滑油となる」との意見が強く響いている。
最後に、行財政改革調査特別委員会や整備特別委員会の設置についても採決が行われ、各委員会の調査が承認された。市議会は、今後も市民が安心して暮らすための施策を進めることに努めていく意志を示した。