令和4年9月、大子町議会の定例会が開催され、様々な重要な議題が取り上げられた。本定例会では、特に災害対策や公共交通機関の運営が焦点となり、町民の関心を集めている。
一般質問では、議員から「大子町は令和元年の東日本台風で甚大な被害を受けた」と指摘があり、災害に強いまちづくりについての質問が行われた。齋藤忠一議員は新たに防災力を強化し、町の賑わいを取り戻す取り組みの進捗状況を問うた。まちづくり課長の齋藤弘也氏が現在の進捗状況を説明し、役場新庁舎が防災拠点として完成したことを強調した。
さらに、久慈川緊急治水対策プロジェクトに関する詳細も報告された。このプロジェクトは、大子町内の河川改修を含み、堤防の整備が進められている。建設課長の菊池寿彦氏は、進捗状況について「おむね8割強が完了しており、残りの区間も順次工事を進める」と述べた。
また、大子町役場跡地の防災拠点化に伴う観光振興策も話題となり、観光商工課長の田那辺孝氏が「防災道の駅を整備し、地域交流拠点を設ける計画が進行中である」と説明した。この道の駅では、駐車場も整備され、観光客の利便性向上が期待されている。
公的交通機関に関連して、水郡線の存続に関する問題も取り上げられた。金澤眞人議長は、水郡線の重要性や周辺自治体との連携について述べた。高梨哲彦町長は「近隣自治体と協力し、利用促進に努めたい」と明言し、町全体での支援が必要であると強調した。
さらに、ワーケーション推進策についても報告がなされ、課長から「町内のモデルコースを活用し、自然と共生する環境を提供していく」との意気込みが語られた。そして、町職員による大麻所持の件についても議論され、教育長は事実を重く受け止め、綱紀粛正を進める方針を示した。
最後に、議長は「この議会を経て、より安全で安心な大子町を目指す取り組みを進めたい」と締めくくった。